●名前 遊佐 ●登録日時 05/28(月)14:05 パスワード 互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- こんにちは、ひさしぶりの書き込みになります 先日オメガのスピードマスター(いわゆる4thモデル)を購入しました そこで今まで所有していた現行品との違いというか、そんなあれこれを・・・・ 当然ですが機械が違います アップライトのロゴ以外にも文字盤の違いがありますし、クロノ針も違います タキメーターも違うものがついています ただ、機械のサイズは全く同じなので現行品のケースに 古いcal321は収まりますし、その逆もできます リューズは互換性はないようです 試しに4thに現行品のタキメーターをつけてみたのですが 現行品の方がほんのわずかだけエッジが厚いようで さらに書いてある「字」そのものが若干小さいこともあり なにやら雰囲気が変わってしまいました 見分けるポイントは「TACHYMETER」と書いてあるところの 最初の「E」の上に「’」がついてるものが古い部品です センターセコンドは誰がみてもわかると思いますが 細いものが古い部品、これが現行品に替えられてしまっている アンティークスピードマスターのなんと多いことか・・・とても残念です あと・・・プッシュピースが平たいのが古い部品です 残念なことに私が購入したものはこれが現行品に交換されているようです あと、裏蓋は完全に互換性があるようで 部品さえあれば「cal321のシースルーバック」もできるようです 外観上気になる点としては 針、文字盤、タキメーター、プッシュピース の4点ですが 私のものはプッシュピースのみ、当時のものと違うということになります これが妥協点といいましょうか、例えばこれがプッシュピースがオリジナルで 針(クロノセンター)が現行品だったら購入しなかったと思います アンティークの修理をメーカーに出すと 互換性のある部品は新品に替えられるのが普通なのでしょうか? なにやら納得のいかない点です 某雑誌でブライトリング本社でのナビタイマーのOVHを取り上げたことがありましたが これも針が交換されてしまって雰囲気が台無しになっていました 針は、はずすときにひびが入ったりして使えなくなったりすることもあるそうで 不可抗力とはいえ、残念だなぁと思います ●名前 上森 ●登録日時 06/03(日)17:27 パスワード re(1):互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- みなさん、こんにちは。 遊佐さん、こんにちは。 お元気ですか? いつもお世話になっています。 スピードマスターについての詳細なレポート。 どうもありがとうございました。 大変参考になりました。 スピードマスターといえば、 わたしも大好きな時計です。 先日、NHKの番組をみていますと、 アポロ13号の地球生還の話がありまして、 そう、スピードマスターといえば、いつもこの話ですが(笑) で、やっぱり、宇宙船内の機械が壊れて、 地球へ戻るタイミング(ロケット噴射のタイミング)を、 飛行士の腕時計を頼りに計ったという話が出てきました。 でも、 これだけ、どのアポロ話でもスピードマスターが出てくるのですから、 メーカーが広告用につくったエピソードではないことがうかがえます。 考えてみますと、 宇宙飛行士が、実際に宇宙にもっていって、 他の機械が壊れたときも、スピードマスターは健在で、 それで命が救われたというのですから、 スピードマスタープロという時計は、 ヘビーデューティーこの上ない時計であると 今更ながら思います。 たとえば、 わたしが本か何かで、そんなスピマスエピソードを読んで 「すごいなぁ」 と思う。 これはこれで、素敵なひとときです。 でも、もし、 わたしが宇宙飛行士になったとして(笑) 本物の宇宙船に乗り込んだとして、 そして、ロケット発射のとき、 激しいGに耐えながら、ふと隣の飛行士の左腕をみたら、 公式採用時計のスピマスプロが宇宙服の上で光っていた。 そんなシーンを現実に体験したとしたら、 わたしはきっと、一生スピマスフリークで生きることを誓うのではないか。 そんな空想もいたします。 スピマスプロ。 いい時計ですね。 というわけで、 遊佐さんのスピマスへの愛情あふれるお書き込み、 楽しく拝見させていただきました。 どうもありがとうございます。 またよろしくお願いします。 ●名前 遊佐 ●登録日時 06/07(木)00:19 パスワード re(2):互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- >上森さん レスいただきありがとうございます いつもつまらない話を長々とすみませんです 今回はそのついでといってはなんなのですが 今一度おつきあい下さい >わたしが宇宙飛行士になったとして(笑) >本物の宇宙船に乗り込んだとして、 >そして、ロケット発射のとき、 >激しいGに耐えながら、ふと隣の飛行士の左腕をみたら、 >公式採用時計のスピマスプロが宇宙服の上で光っていた。 実は、私はいつもこんなことを考えていたりします 現行品のスピードマスターを購入するとき、シースルーバックを選ばなかった理由が 「インナーケースがなかったら宇宙船内外で耐えられないだろう」 だったんですから、あほですね 先日、cal321のものを買っておきながらこんなことを書くのもなんですが じつはcal861もすごいんじゃないかというお話です 数年前、ハッブルテレスコープのミラーを交換する際のこと 当然、飛行士による船外活動によって行われたのですが このときの作業時間はたしか8時間を超えたような記憶があります この時の船外活動時計はまちがいなくcal861でしょう そんな長時間にわたり宇宙環境にさらされても動いていたと云うことで これはすごいことだと思います cal321のものがもてはやされる理由は なんの手も加えられない状態のプロダクトが 40万キロも離れた場所に旅をして、クルーの命を救ったりもした・・・ そんなドラマチックなところにあるんじゃないんでしょうか? 同じ宇宙といいますが、月軌道と地球軌道の違いって なんかあるような気がします いつの日にか、右手にcal861、左手にcal321 2本の私物のスピードマスターを腕に巻いて宇宙に飛んでみたいものです 最後までおつきあいいただきありがとうございました ●名前 エコロ ●登録日時 06/07(木)01:22 パスワード re(3):互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- 遊佐さん、 スピマス好きで、宇宙好きの方は多いかもしれませんね。 私も宇宙旅行に行けるとしたら愛用のスピマスを ぜひ左手に装備しておきたいと思う一人です。(笑) 楽しいお話ですので、少しだけ参加させてください。 私がスピマスを買いました理由は宇宙とはあまり関係なかった のですが、後に宇宙・・とくにNASAとの関係を知るにつれ益々 自分の時計が好きになっていきました。 私のは製造が1994年でしたのでCAL861タイプです。 以前は スピマス関係の書物を読むにつれ、 「CAL321は宇宙で活躍したようだが、CAL861はどこまで活用されたのだろう?」 「果たしてNASAのテストにCAL861はパスしたのだろうか?」 「あら?この部品ってプラスティック?」 なんてよくある例にもれずいろいろ、随分と悩んだものでした。(笑) >現行品のスピードマスターを購入するとき、シースルーバックを選ばなかった理由が >「インナーケースがなかったら宇宙船内外で耐えられないだろう」 >だったんですから、あほですね いえいえ、あほではないですよ!私からすれば。(笑) 実によ〜くわかります。その気持ち。 でもグラスバックでも多分大丈夫な気もしますけど。(笑) >じつはcal861もすごいんじゃないかというお話です >数年前、ハッブルテレスコープのミラーを交換する際のこと >当然、飛行士による船外活動によって行われたのですが >このときの作業時間はたしか8時間を超えたような記憶があります >この時の船外活動時計はまちがいなくcal861でしょう >そんな長時間にわたり宇宙環境にさらされても動いていたと云うことで >これはすごいことだと思います そうなんですか。8時間も。 CAL861タイプを所有する私にとりましては嬉しいお話です。 個人的なことですがCAL861が誕生しましたのが私の生まれ年と近いというのも また私的に愛着のわく部分でもあります。 >cal321のものがもてはやされる理由は >なんの手も加えられない状態のプロダクトが >40万キロも離れた場所に旅をして、クルーの命を救ったりもした・・・ >そんなドラマチックなところにあるんじゃないんでしょうか? そうですね、あるでしょうね。 あと機械的にピラーホイールだとか、スライディングギアだとか。 実際使用する上では関係のないことでも、知ってしまうと こだわりたくなるのが人情ですしね。 CAL321を使用した復刻版なんて発売されましたらウケルでしょうね、きっと。 そしてどうも、最近写真を見てますと、70年代のCAL861と 現在のCAL861では微妙に仕上げが違うように見え、少し悲しい 気もしています。恐らくは昔のタイプの方が人の手でこつこつ仕上げられた のかなと思え、同じCAL861でもそうなのですから、それ以前のCAL321なら なおさらと思え、そういう人の手の温かみ多さもCAL321に対して人気がでる 理由のひとつではないかと思います。 これはアンティーク時計全般に言えることかもしれませんが。 >同じ宇宙といいますが、月軌道と地球軌道の違いって >なんかあるような気がします ですね。宇宙といいましても、現在の活躍場は数百キロ。 地球が大きく大きく見え、人口衛星もありますし、 素人考えでは無重力でなければそこは地球の一部のような気がします。 やはり月、火星、土星、果ては他の銀河。そんなところが 「宇宙」というイメージが私には強いです。 >いつの日にか、右手にcal861、左手にcal321 >2本の私物のスピードマスターを腕に巻いて宇宙に飛んでみたいものです その節には私もお付き合いさせてください。(笑) では。 ●名前 上森 ●登録日時 06/07(木)03:01 パスワード re(4):互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- みなさん、こんばんは。 遊佐さん、エコロさん、こんばんは。 今日はもう寝ようと思いながら、こちらを覗いてみたのですが、 いやぁ、面白いお話をされていらっしゃいますね。 わたしも参加させてください。 > 数年前、ハッブルテレスコープのミラーを交換する際のこと > 当然、飛行士による船外活動によって行われたのですが > このときの作業時間はたしか8時間を超えたような記憶があります > この時の船外活動時計はまちがいなくcal861でしょう > そんな長時間にわたり宇宙環境にさらされても動いていたと云うことで > これはすごいことだと思います ええ、まったくそうですね。 ここのところは、わたしも気になります。 いまさらながら、こんなことを書くと笑われるでしょうが、 スピードマスターが宇宙で活躍しているこの現実を、 何回もエピソードを聞いているにもかかわらず、 心のどこかに信じ切れないところがあって、 でも、やっぱりホントに活躍しているわけであって、 そこで、あらためて、繰り返し驚いてしまうのです。 だって、現代の、 地球上のごく普通の日常生活でさえ、 満足に動かない機械時計、あるいは、信頼性の低い時計はたくさんあるのに、 しかもクロノグラフが、宇宙に行っても大丈夫。 それはやっぱり、すごいことだと思うのです。 思わずNASAの人に、 「その時計は、アンクルとテンプで動いているんですよね?」 「で、ヒゲゼンマイですよね?」 「もちろん、油さすんですよね?」 「つまり、機械時計ということですよね?」 と、何度も念を押したい衝動に駆られるのです。(笑) そうそう、油で思い出しましたが、 いったい、宇宙空間の無重力下で、 激しい振動と温度差にさらされたムーブメントの油は、 表面張力を保ちつづけることができるのか? 散ってしまって油切れが起こり、等時性に影響を与えるということはないのか? あるいは、 温度差と衝撃によって、風防が外れるということはないのか? 振動によって、ヒゲゼンマイがからんでしまうことはないのか? 気圧の変化で、ガスケットが変形したりしないのか? ・・・・などなど。 さまざまな疑問が湧いてきます。 でも、その疑問を吹き飛ばすかのような、 宇宙に行って素晴らしい働きをやってのけた現実という結果が、目の前にある・・・。 う〜ん、と唸るしかありません。 そしてあらためて、 凄いなぁ・・・・。 と思います。 > cal321のものがもてはやされる理由は > なんの手も加えられない状態のプロダクトが > 40万キロも離れた場所に旅をして、クルーの命を救ったりもした・・・ > そんなドラマチックなところにあるんじゃないんでしょうか? ええ、おっしゃる通りだと思います。 > いつの日にか、右手にcal861、左手にcal321 > 2本の私物のスピードマスターを腕に巻いて宇宙に飛んでみたいものです ええ、わたしも飛んでみたいです。(笑) > そしてどうも、最近写真を見てますと、70年代のCAL861と > 現在のCAL861では微妙に仕上げが違うように見え、少し悲しい > 気もしています。恐らくは昔のタイプの方が人の手でこつこつ仕上げられた > のかなと思え、同じCAL861でもそうなのですから、それ以前のCAL321なら > なおさらと思え、そういう人の手の温かみ多さもCAL321に対して人気がでる > 理由のひとつではないかと思います。 そうですね。 わたしが861などのスピマスムーブを見ていて思いますことは、 さっきの話の繰り返しになってしまいますが、 「結果が証明している」 ということです。 わたしも大のスピマスファンですが、 この時計ほど、ありきたり(と言っては失礼ですが)な構造で、 驚くべき結果を出している時計も少ないのではないでしょうか。 プロセスを語る時計はたくさんあると思います。 この時計は、仕上げに凝っている。 この時計は、ピラーホイールである。 この時計は、自社ムーブである。 などのように。 しかし、スピマスは、そういう観点で考えると、 特にチャームポイントといえるような、また、 メカニックな語り所というようなものが、やや希薄であるように思います。 しかし、彼は黙って結果を出しています。 なんともストイックな時計だと思います。(笑) また、スピマスは、こちらの掲示板でも何度も話題になりましたが、 宇宙系のみならず、ハードボイルド系のエピソードや思い入れが豊富にあるのも 魅力ですね。 > ですね。宇宙といいましても、現在の活躍場は数百キロ。 > 地球が大きく大きく見え、人口衛星もありますし、 > 素人考えでは無重力でなければそこは地球の一部のような気がします。 > やはり月、火星、土星、果ては他の銀河。そんなところが > 「宇宙」というイメージが私には強いです。 そうですね。 夜空を眺めたい季節になりましたので、 スピマスをはめて宇宙に思いを馳せるのもいいですね。 p.s. エコロさん、バーゼルで個人的に印象に残りました時計は、 スピマスムーブをベースにしたであろう、ジャケ・ドローのステンレスクロノです。 みなさん、 楽しいお書き込みをありがとうございました。 またお話できますことを心待ちにしています。 ●名前 96(キューロク) ●登録日時 06/09(土)14:43 パスワード re(1):互換性のある部品 -------------------------------------------------------------------------------- 遊佐さん、はじめまして。 >先日オメガのスピードマスター(いわゆる4thモデル)を購入しました 4thモデルというのは確かCal.321を搭載した最後のモデルですよね。 私が所有しているのはCal.861のモデルなので、Cal.321のモデルに憧れます。 私が初めてスピードマスターを知ったのは、1986年発行の タイムスペックNo.2(「世界の腕時計」の前身)の紹介記事でした。 当時は時計といえばまだクォーツの時代で、ムーブメントの種類など全く 紹介されていませんでした(記事を書いている人も知らなかったのでは)。 もちろん私も例外ではなく、オメガ製のムーブメントだと信じて購入したものです。 >アンティークの修理をメーカーに出すと >互換性のある部品は新品に替えられるのが普通なのでしょうか? Cal.321は代理店にも部品が供給されていないようなので仕方ないでしょうね。 代理店からの圧力があるのか、日本の時計雑誌にはこのあたりの事情があまり紹介 されていないですね。機械式時計は一生モノであるが、修理には純正部品を用いなければ バランスが崩れると代理店は言います。しかし、ほとんどの代理店はその純正部品を 10年〜20年しか保有していません(一生モノの代名詞であるロレックスでさえ30年)。 互換性のある部品が供給されているというだけでも満足しなければならないのが現状です。 以前にも書き込みましたが、私の某有名メーカーのダイバーウォッチは購入後約10年で、 部品がないとの理由で修理を拒否されました。 話は変わりますが、ミスターオメガの菊池氏によると、OHの際、Cal.321の部品は 未完成品が送られてきて、それを技術者が加工して取り付けていたそうです。 Cal.321に限らず、往時の時計ではこのような事例がよくあったのでしょうか。 興味深い話です。 最後はいつものように話がそれてしまいました。それでは。